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フリー台本【夏バージョン④】
夏のフリー台本（原稿）：女性
もうメイクどろっどろ。
どうして、こんなに暑いなか、スーツじゃなきゃいけないのよ！
こんなのおかしいわ。
はあ……。就活生なんてやってらんないわ。
あーーーー。あっつ。
あら？ あれって、小学校のとき、同じクラスだった田中君？
彼も就活にうんざりって顔だわ。ちょっと、声をかけてみようかしら。
うーん。
ぜんっぜんいいネタが思いつかないわ。
夏といえばホラーだけど……。
思いつくのは、ありきたりな物語ばかり。
あ！ そうだわ！ 実際に心霊スポットに行ってみればいいのよ。
こうしちゃいられないわ！
夏の恋……。
あ～、憧れるわあ。
ビーチでイケメンとぶつかったり？ お祭りで偶然、幼馴染と再会したり？
まあ、あたしには幼馴染なんていないんだけど……。
とにかく、この夏こそ、誰もが憧れるような大人の恋をするんだから！
夏のフリー台本（原稿）：男性
あ～、世間は夏休みか。
昔は俺も、ばあちゃんちでスイカ食ったり、虫を捕まえたりしたっけなあ。
懐かしい……。
はあ。どうして、今の俺は、休日にスーツを着込んで会社に向かってるんだろう。
あのときは、パイロットになるんだって、夢見てたんだけどな。
俺、夏はあんまり好きじゃないんだ。
え？ 理由？
うーん、ほら、終わりが近づくたびに切なくなるだろ？
カオリちゃんは、いかにも「夏が好き！」って感じだよね。
どうしてそう思うかって？
ほら、あそこに咲いてるひまわりがとっても似合うから。
僕が小学生の頃は、最高気温っていっても30度ちょっとくらいだったんだ。
今は、すごいよね。
だって、40度を超えることだってあるでしょ？
このままいくと、30年後にはどうなってるんだろ。
最近、そんなことを考えていて、眠れなくなることがあるんだ。
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