フリー台本（ボイスサンプル用原稿）【短いバージョン⑬】

え？

未来からきたあたし？

いやいや、そんなことあるわけないから。

……まあ、たしかに、似てるけどさ。

ほら！　山の方でナニカが光ったわ！

宇宙からなにかが落ちてきたのよ。

ひょっとしたら、なぞの生命体かもしれない！

わたし、ちょっと見てくるわ。

それで、あんたが本当にカッパだとして、うちの家にきた理由は？

え？　あたしに助けられたお礼？

待って、待って。

それ人違いじゃないの。

まったく見覚えないんだけど。

あーあ。

空からイケメンでも、降ってこないかしら。

このさい、お金でもいいわ。

神様、女神様、仏様、わたしになにかお恵みを……。

僕、たしかに願ったよ。

魔法が使えるようになりますようにって……。

でも、まさか本当になるなんて、思うわけがないじゃないか。

……どうしよう、怖くなってきた。

俺が正義の味方？

ははは……。なに？　新手のドッキリ？

いやいや、そんな真面目な顔するなって。

むりむり、俺、ただの平凡な学生だからさ。

お兄ちゃん、今、あの扉が光ったよ？

それに、小さな人がいた気がする！

行ってみようよ！

ダメ？　ねえ、お願い。ちょっと近づいてみるだけだから。