練習用台本(1人)

【練習用台本】ほのちゃんと恐竜たち【朗読】

【練習用台本】ほのちゃんと恐竜たち【朗読】
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台本を利用するときのルール

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ー表記内容ー

台本名 当ページのタイトル
作者名 紺乃未色(こんのみいろ)
サイト名 フリー台本サイト「キャラコエ」
台本URL 当ページのURL

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※個人での練習にのみ使用するときは、表記や報告は必要ありません。

概要

カテゴリ 練習用台本(一人・朗読)
ジャンル 現代ファンタジー・絵本風
設定 恐竜のぬいぐるみは、今日もほのちゃんを見守っている
注意 このストーリーはフィクションです。実在する人物や団体、出来事などとは一切関係がありません。

※こちらは、朗読を練習する用の台本です。

ひとつのストーリーとして完結している朗読台本は「朗読(読みきかせ)台本」のカテゴリにまとめています。

練習用台本「ほのちゃんと恐竜たち」

シーン①

ほのちゃんのおへやに、ティラノサウルスのぬいぐるみがやってきました。

口のとっても大きな恐竜です。

「ほう。なかなかいいところだな」

ティラノサウルスは言いましたがその言葉はほのちゃんには届きません。
なにせ、彼はぬいぐるみでしたから。

「よう。久しぶりだな」

別の恐竜が言いました。
こちらはツノを三本持っているトリケラトプスという名前です。

どうやらこの部屋には先客がいたようですね。

「あ、あんたはあの時の」
ティラノサウルスが言いました。

「古い話を蒸し返すなよ。もう、何億年も昔の話だ」

トリケラトプスが穏やかな口調で言いました。
どうやらこの二匹は大昔、知り合いだったようです。

「まあ、そうだな。ふう。こうやってまた、幸か不幸か恐竜になれたんだ。これも何かの縁だと思うことにするさ」

「ぬいぐるみだけどな」
「まあな」

二匹の恐竜は暫くの間、お互いにだんまりしていました。
ほのちゃんはリビングへ行ったっきり戻ってきません。

シーン②

「なあ」
ティラノサウルスが声をだします。

「どうした?」
トリケラトプスアが尋ねます。

「ここは、なんていうか温かいところだな。太陽の色や水の色、草の色が鮮やかだ」

ティラノサウルスが言いました。

「太陽の色はオレンジ。水の色は、ブルー。草の色は、グリーンって言うんだ」

トリケラトプスが教えてあげます。

「ほう。俺たちがいた世界の色とは全然違うんだな。もっとこう、荒々しい色ばかりだった」

ティラノサウルスが言うと、トリケラトプスは
「そうだな。まあ、あれはあれでかっこいいんだけど」
と言いました。

「たしかにな」

ティラノサウルスは大きくうなずこうとしましたが、それは叶いません。

シーン③

しばらくすると、ほのちゃんがリビングから戻ってきました。

手には水の入ったコップを持っています。

「あの子が、俺をここに連れてきた子だ」

ティラノサウルスが言いました。

「ほのちゃんだ。六歳の人間のこどもだ」

トリケラトプスが教えてあげます。

「今の時代には、こんなにも可愛い生き物がいるんだな」

ティラノサウルスは感心したように言いました。